Financial Times
[FT]シティを人民元の取引拠点に、英中政府が歓迎
- 2011/9/8 14:00
(2011年9月8日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
英中両政府は8日、ロンドンの金融街シティを人民元のオフショア取引の拠点にする英銀の取り組みを歓迎する共同声明を発表する。今後の両国の経済関係強化に向けて新たな弾みがつくことが期待されている。
■英財務相と中国副首相の会談で表明
オズボーン英財務相は同日、王岐山副首相とロンドンで会談する。英政府筋によると、この場で中国政府は、ロンドンにおける人民元取引の発展を目指す英民間セクターの取り組みに支持を表明するという。
3カ月前、ロンドンを訪れた温家宝首相はキャメロン英首相が中国の人権状況を批判したことに怒りを表明したが、今回の副首相の訪問を前に中国高官は同国の対英基本方針にぶれはないと言明。英国が対中貿易で独仏両国に後れを取っていると指摘した上で、会談が実務的雰囲気の中で行われ、貿易・金融面で両国関係が強化されることを望むと述べた。
英高官によると、オズボーン財務相と王岐山副首相は、声明の中で、英国の銀行や金融機関が進める人民元のオフショア取引の拠点化に向けた努力に対して正式に歓迎の意を表明する予定だ。
■中国の対英投資拡大も
国際取引における人民元への規制は徐々に緩和されており、中国の対外取引に占める人民元建て決済の割合は1年前の1%から現在は7%にまで上昇している。
英財務省によると、中国を急速に発展する外為・債券市場と見なす金融機関の間では、人民元建て取引を拡大する要望が高まっているという。
両国は、中国の対英プロジェクト投資につながるインフラ協力の覚書にも調印するが、これは将来的に中国に英国内の各種プロジェクトへの投資を認めるというメッセージだと英高官は解説する。
中国が対英投資に前向きなことは、今回の訪問に政府系ファンドの中国投資有限責任公司(CIC)の楼継偉会長が同行していることからもうかがわれる。
By James Blitz
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