13/09 貫けるか 次世代重視の新たな日本 第3回(9月13日)



2011/9/13 3:30
 バブル経済が崩壊し、日本が停滞に入ってから誕生した世代が20歳になろうとしている。その間、根拠のない楽観論か、過度な悲観論ばかり耳にしてきたが、3月の大震災以後、日本にはそのどちらでもない「開き直り」の空気が生まれている。「あきらめない日本」は、深い穴の中から高い澄んだ青空を見つめる語感がある。それは明治時代の「坂の上の雲」を見つめる気概とは違うが、一歩踏み出す勇気を予感させる。
がれきが残る気仙沼市の市街地の空に雲が広がる
がれきが残る気仙沼市の市街地の空に雲が広がる
 読者の意見で目立ったのは、次世代に明るい時代をもたらそうという数々のアイデアだ。相続税、贈与税を上げ、よりよい教育を子供に与えようという「あしなが税」、未成年にも投票権を与え成人までは親が代行する案は次世代重視の新たな民主主義の形かもしれない。
         13日付未来面から
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         13日付未来面から
 東京一極集中の打破と地方活性化のためのアイデアも多かった。それは単に地域の問題ではなく、中央集権で政治や行政がダイナミズムを失ったことへの問題提起のように感じられた。「あきらめない日本」を貫き通せるか、いよいよ日本人の真価が問われる。(編集委員 後藤康浩)

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