米中鉄鋼紛争で米の主張認める



6月16日 9時5分

米中鉄鋼紛争で米の主張認める
中国が、アメリカから輸入する一部の鉄鋼製品に不当に追加の関税をかけているとして、アメリカ政府がWTO=世界貿易機関に訴えていた問題で、WTOは15日、アメリカ側の主張をほぼ認める判断を示しました。
この問題は、アメリカ製の一部の鉄鋼製品について、中国が「不当に安く販売するダンピングが行われている」として追加の関税をかけたことに対し、アメリカ政府が「中国側の主張には根拠がなく、貿易ルールに違反している」と、2年前にWTOに訴えていたものです。

これについて、WTOの紛争処理小委員会は15日、報告書を公表し、アメリカ側の訴えをほぼ認める判断を示しました。
アメリカのカーク通商代表は声明を発表し、「中国がルールを守っていないことを認めたもので、アメリカの鉄鋼業界で働く人々やそのほかの労働者にとって大きな勝利だ。今回の判断は中国が貿易ルールを順守すべきだというメッセージを鮮明に示している」として、WTOの判断を歓迎しました。
一方、中国側は「重要な点で中国の主張を認めている部分もあるが、それ以外については報告書の内容をさらに検討し、上訴するかどうか検討する」としています。

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