エジプト大統領選 決選投票始まる



6月16日 18時50分

エジプトで、ムバラク政権の崩壊後、初めての大統領を選ぶ決選投票が始まり、2日前に裁判所が議会の解散を命じる決定を出し混乱が広がるなか、国民がイスラム勢力と旧体制派のどちらの候補に新たな国づくりを託すのか、注目されます。
エジプトの大統領選挙は、イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」のモルシ氏と軍出身でムバラク政権の最後の首相を務めたシャフィーク氏の、2人による決選投票が、16日朝から全国で一斉に始まりました。

このうち、首都カイロの投票所には、投票開始の午前8時から市民が長い列を作り、1票を投じていました。
投票を終えた年配の男性は、「国を立て直すには経験豊かな軍出身のシャフィーク氏が必要だ」と話していましたが、若い女性は「民主化を後戻りさせないよう、モルシ氏に投票した」と話していました。
今回の大統領選挙は、ムバラク政権に代わる民主的な国づくりの総仕上げと位置づけられ、国民がイスラム勢力と旧体制派のどちらの候補に新たな国づくりを託すのか、注目されています。
投票は2日間にわたって行われ、早ければ18日に地元メディアの集計などで大勢が判明する見通しです。
しかし、2日前には憲法裁判所が、去年11月から行われた議会選挙は憲法に違反しているとして議会の解散を命じる決定を出し、議会多数派のイスラム勢力が強く反発していることから、大統領選挙でどちらの候補が勝利しても混乱が広がるのは必至で、軍が厳重な警戒に当たっています。

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