米国株、大幅高で始まる ダウ4日続伸し120ドル高、米景気の警戒後退

【NQNニューヨーク=滝口朋史】3日の米株式相場は大幅高で始まった。ダウ工業株30種平均は午前9時40分現在、前日比120ドル04セント高の1万0440ドル14セントで推移している。朝方発表の8月の米雇用統計が市場予想ほど悪化せず、米景気の先行きに対する過度の警戒感が後退。景気動向に敏感な金融株や一般産業株など幅広い銘柄に買いが広がっている。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は、3日続伸し同33.16ポイント高の2233.17で推移している。

 8月の雇用統計で非農業部門の雇用者数は5万4000人減と、減少幅は市場予想(約11万人減)に比べ小幅にとどまった。民間部門の雇用者数は6万7000人増と、2万8000人程度の増加を見込んでいた予想を上回った。米雇用環境の回復が鈍化し、個人消費の減少などを通じて米景気の重荷になるとの悲観的な見方が後退した。

 前日の通常取引終了後に発表した四半期決算が大幅な増収となり最終損益が黒字化したゲームソフト大手のテイクツー・インタラクティブ・ソフトウエアが14%以上の急伸。前日夕に次世代電力網(スマートグリッド)関連のIT(情報技術)ベンチャーを買収すると発表したネットワーク機器大手のシスコシステムズも2%近く上げている。

 ダウ平均構成銘柄ではホームセンター大手ホーム・デポが約3%上昇し、上昇率首位。米銀大手バンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェースも買われている。航空機大手ボーイングや建機大手キャタピラーも高い。ダウ平均構成銘柄は全銘柄が上昇している。

 一方、朝方発表した四半期決算で売上高が市場予想に届かなかった食品大手のキャンベル・スープが2%あまり下落している。

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