FOMC、緩和措置を半年延長 長期金利押し下げへ


 【ワシトン=矢沢俊樹】米連邦公開市場委員会(FOMC)は20日、6月末で期限が切れる予定だった長期金利を押し下げるための金融緩和措置(ツイスト・オペ)を6カ月間延長することを決めた。ユーロ危機による金融不安で米景気の下方修正リスクが高まったため。景気刺激に向け「さらなる行動をとる用意がある」との表現を声明に書き込み、追加緩和に動く可能性を示唆した。
 事実上のゼロ金利を据え置く期間を「少なくとも2014年終盤まで」とする現行の基本的な政策は変えなかった。また、市場で期待の出ていた住宅ローン担保証券の購入といった本格的な量的緩和第3弾(QE3)の導入は見送った。
 6月末で期限が切れる予定だったツイスト・オペは、期限の短い国債を売る一方で、同じ額の長期国債を買い入れて長期金利を下げるのが狙い。欧州危機がくすぶる中で、これを半年間、延長して12月末まで続けることにした。
 欧州不安の高まりから米経済はやや減速傾向にあり、新たな雇用の改善ペースも鈍っている。同日発表した声明では景気見通しについて「極めて緩やか」になると従来よりも基本的な認識を弱めた。失業率の改善ペースも弱まるとの見通しを示した。 
2012/6/21 1:39

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