不安な世界経済 欧州危機の早期収束がカギだ(1月9日付・読売社説)

欧州発の金融危機を克服するメドが立たないまま、世界経済の重苦しい新年がスタートした。
危機拡大を防ぎ、世界景気の急減速を回避できるか。いくつものハードルが待ち構え、波乱含みだ。
国際通貨基金(IMF)は昨秋、2012年の世界経済について全体で実質4%成長と予想したが、1月中にも、3%台半ば程度に下方修正する公算が大きい。
金融危機と緊縮財政などに伴い、ユーロ圏はマイナス成長に陥りかねない。それが米国や日本だけでなく、好調だった中国など新興国の足も引っ張り、景気減速は不可避とみられている。