基準価格の上昇率、国際株式型や国内株式型が上位

モーニングスターがレーティング付与対象としている追加型株式投資信託1,804本について、2011年12月5日までの過去1カ月間の基準価額の上昇率をみました。

同期間、ニューヨーク市場のダウ工業株30種平均は0.96％上昇しました。イタリア国債の利回りの急上昇や、米財政赤字削減策に関する協議の決裂に加え、フランス国債の格下げ懸念や11月23日に独国債の入札が不調となったことなどから大きく下落しました。ただ、米年末商戦の順調な出足や、主要中央銀行によるドル資金供給に関する協調策、11月の米雇用統計など一部の米経済指標が市場予想を上回ったことなどが支援材料となり、結果的に小幅高となりました。外国為替市場では、対ドルで円高が進行した後、円安方向に大きく戻す展開となりました。
こうした

中、基準価額の上昇率上位のファンドをみると、海外や国内の株式に投資するファンドが上位となりました。2位の「ピクテ・バイオ医薬品F（1年）円」は、為替ヘッジしつつ世界のバイオ医薬品企業の株式に投資します。2011年10月末時点での国別投資比率は米国が85.4％と高いです。3位の「JF ジャパン・テクノロジー・ファンド」は、テクノロジー関連企業の国内株が主要投資対象となります。運用チームによる徹底した企業取材で銘柄を選別します。2011年9月末時点では電気機器のみならず、小売業などにも投資しています。8位の「BNPパリバ・ロシア株式ファンド」は、ロシアに本社を置く企業、もしくはロシアで主に事業を展開する企業の株式に投資します。株価の割安さや企業業績の堅調さなどを勘案し、銘柄を選別します。

◎基準価額の月間上昇率上位（モーニングスター調べ）

順位 ファンド名 投信会社名 評価 上昇率 1 （オーロラF） タイ投資F 野村アセット ★ 7.51 2 ピクテ・バイオ医薬品F（1年）円 ピクテ投信 ★★ 4.18 3 JF ジャパン・テクノロジー・ファンド JPモルガン・アセット ★★★ 4.15 4 オーストラリア・リート・オープン（毎月決算） 三菱UFJ投信 ★ 3.54 5 GS 米国株式マーケット・ニュートラル・F ゴールドマン・サックス・アセット ★★★★★ 3.10 6 日本低位株ファンド 野村アセット ★★ 3.05 7 ピクテ・バイオ医薬品F（毎月）為替ヘッジなし ピクテ投信 ★★ 2.78 8 BNPパリバ・ロシア株式ファンド ビーエヌピーパリバ ★ 2.57 9 中国元建債・香港株オープン 三井住友アセット ★★★★ 2.54 10 CROCI日本株指数ファンド ビーエヌピーパリバ ★★★★★ 2.53

モーニングスター調べ。評価は★の数が多いほど高く、最高は５つ(2011年3月より
新評価システムに移行）。上昇率に分配金は考慮していない。単位・％。

（モーニングスター社）