15/11 米改めて「訂正ない」…首相発言の日米食い違い

野田首相は15日午前の参院予算委員会で、先の日米首脳会談でのTPP交渉参加に関する首相の発言を巡り、両国政府の発表に食い違いが発生した問題について、米政府が公表した発言を「(自分は)一言も言っていない」と否定した。


米政府は、首相が会談で「すべての物品とサービスを貿易自由化交渉のテーブルに載せる」と発言したと発表していた。首相は発言を否定し、「事実関係はなかったと米国も認めた」と強調した。

自民党の山本一太氏は米政府に抗議するよう求めたが、首相は解決済みとの認識を示した。


藤村官房長官も同日午前の記者会見で、米政府に訂正を求めないとした。

外務省によると、首相は日米首脳会談で「『昨年の基本方針に基づいて高いレベルの経済連携を追求する』と伝えた」としている。基本方針とは、菅政権が昨年11月に閣議決定した「センシティブ(重要)品目に配慮しつつ、すべての交渉、すべての品目を交渉対象としてハイレベルの経済連携を求めていく」とする内容。日本政府は首相が重要品目への配慮を念頭に置きつつも、詳しい発言までは行っていないとの立場を取る。

一方、アーネスト米大統領副報道官は14日、ホノルルで記者会見し、米政府の発表内容は正確だとして「訂正は考えていない」と改めて強調した。副報道官は「野田首相や政権関係者が公式に話した内容にも基づいている」と説明する一方、今後の協議には影響しないとの認識を示した。

(2011年11月15日12時49分 読売新聞)

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